
一般に免震構造はアイソレータとダンパーの機能を備えたものの組み合わせで成り立っています。
アイソレータとは一体どういったものなのでしょうか?
アイソレータ(isolator)とは、地盤から建物を絶縁する部材、機構などを指します。
地震時における完全な絶縁は、建物すべてを宙に浮かせることでありますが、現状の技術レベルでは不可能です。
よって、アイソレータは、建物全重量を支持できる強度や剛性を有し、かつ、水平方向には十分柔らかな特性を有していることが必要です。
アイソレータの水平剛性を小さくすればするほど、完全絶縁(絶対免震)に近づき、建物への地震入力は低減され、応答加速度は非常に小さくなります。
一方、地盤と建物間の相対変位は水平剛性が柔らかくなるほど、増加する傾向にあります。
このように、応答加速度と免震層変位の関係は相反する性質を示します。
しかし、減衰性能(ダンパーの特性)を適切に付与することで、応答加速度を低減し、かつ相対変位も適切な範囲内に納めることが可能となります。
このようにアイソレータには、荷重支持能力、大変形性能および地震時終了時に原位置に復帰する復元力性能などが求められ、設計上、定量的に把握されていることが肝要です。加えて、経済性・施工性・耐久性なども重要な要求性能であります。
このような要求性能を実現したのが積層ゴムアイソレータです。
積層ゴムは薄いゴムシートと鋼板を交互に積層し接着したものです。
こうすることによって、鉛直方向の荷重に対しては、ゴムが横に広がって縮もうとするのを鋼板が拘束するため鉛直変形を抑えることができ、水平方向の力に対しては非常に柔らかく、かつ大きく変形することができます。
したがって積層ゴムをアイソレータとして用いると、建物の荷重をしっかり支え、かつ絶対免震に近づけることができます。
各アイソレータの素材例